SSDの価格高騰と品薄に対応!今考えるストレージの選び方と調達方法

NAND大幅値上げ&納期延期時代の乗り切り方!
型番選定に頼らないスマートな調達術

Storage & IT Procurement 2026

SSDの価格高騰と品薄にどう対応する?

〜 いま考えたいストレージの選び方と現実的な調達方法 〜

先日、少し困ったことがありました。
iPhoneで写真を撮ろうとしたところ、容量が足りず、写真を撮ることができなかったのです。「そんなに写真を撮っていたかな」と思いストレージの中身を確認してみると、普通の写真だけでなく、あとで確認しようと思って撮ったWeb画面、メール、商品情報、地図などのスクリーンショットが想像以上に蓄積していました。
一枚一枚は小さなデータでも、数年分積み重なると相当な容量になります。Appleも、写真や動画による容量圧迫時には使用状況の確認やiCloud写真による最適化を案内していますが、そこで改めて感じたのは、
「記憶容量は、余っているときには意識しない。でも足りなくなると、一気に困る」
ということです。これは個人スマホだけの問題ではありません。会社のPC、研究データ、設計データ、バックアップ等、仕事で扱うデータが増えるほど、保存するSSDやHDDは業務を支える重要なインフラになります。
ところが、そのSSDを取り巻く市場が、2026年に大きく変化しています。現在、明らかに大容量のSSDが市場に流通していない状況が生じています。伊藤サプライは国内最大手PC卸複数社と契約しておりますが、特定ブランドのSSDにて、「在庫ゼロ」が軒並み並んでいるのです。

1.入札案件でも「SSD」は重要な仕様の一つ

伊藤サプライでは、官公庁・学校・研究機関などの入札・公共調達案件を日常的に確認しています。

最近確認したPC調達の仕様書でも、デスクトップPCには「256GB、M.2 2230、TLC PCIe Gen4 SSD」、ノートPCには「256GB SSD(PCIe NVMe M.2)」と、単なる容量だけでなく規格まで具体的に指定されていました。

PC選びではCPUやメモリに目が向きがちですが、SSDも業務のレスポンスを左右する重要仕様です。
そして今、このSSDについて「必要な容量・性能の商品を、予算と納期の範囲内で確実に確保できるか」を慎重に考える必要が出てきています。

2.なぜ、SSDがこれほど高くなっているのか

SSDの主部品はNAND型フラッシュメモリです。経済産業省もNAND(SSD)について、DRAMより大容量でHDDより高速という特徴から、生成AIシステムの発展を支えるキーコンポーネントと位置づけています。

AIの学習・推論データ保存、大容量キャッシュ、データセンターの高速ストレージなど需要が急拡大しており、その影響が2026年に鮮明化しています。

[ Market Analysis 2026 ] TrendForce 予測データ
2026 Q2 NAND契約価格
+70〜75%
前四半期比の大幅上昇
2026 Q3 連続追価値上げ
+10〜15%
高水準からのさらに上昇
供給不足の緩和時期
2027後半
年間を通じてタイトが継続

※上記はNAND Flash原体契約価格の動きであり店頭価格が直ちに同じ割合で上がるわけではありませんが、メモリ原価そのものが構造的に高騰していることを示しています。

3.これは「PCパーツの値上げ」だけの話ではない

この状況を象徴しているのが、2026年6月22日にJEITA(電子情報技術産業協会)が出した緊急声明です。

タイトルは、
「AI需要の急増に起因した世界的な半導体不足による公共調達への影響に関する緊急声明」です。

JEITAは、CPU、メモリ、SSD、HDDなどの不足が深刻化し、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、PC等の調達価格高騰と納期の長期化が続いていると警告。官公庁・公的機関に対しても以下を強く求めています。

【JEITAが公共調達に求める3つの緊急要請】

  • 予定価格に最新の実勢価格を反映すること
  • 急激な価格変動に柔軟に対応すること
  • 余裕を持った納期を設定すること

SSDの価格高騰は、自作PC市場にとどまらず、官公庁や企業のIT設備調達全体をゆるがす課題となっています。

4.実際の商品価格・供給逼迫の影響

実際の製品にも直撃しています。アイ・オー・データ機器は2026年7月、8月3日からのSSD価格改定を発表しました。

法人向けSSD 改定率
22.3% 〜 87.1% UP
ポータブルSSD 改定率
24.7% 〜 68.4% UP

数%の値上げの領域を超えた製品が出始めています。さらに問題なのは「価格」だけではありません。

AI・データセンター向け需要が強いため、メーカーは高付加価値なサーバー・エンタープライズ向けへ生産ラインを振り向けています。TrendForceによれば、2026年第1四半期のエンタープライズSSD市場では深刻な供給不足となり、主要メーカーの在庫も歴史的低水準となりました。

つまり、「高いけれど買える」ではなく「欲しい型番が欲しい時期に手に入るとは限らない」という二重の壁が生じているのです。

5.では、SSDが必要になったらどうすればよいのか

高騰しているからといって購入をストップするわけにはいきません。PC更新、バックアップ確保、研究データ保存の需要は消えません。重要なのは「今の市場の中で、条件に合った商品をどう賢く探すか」です。

ACTION 01
まず「必要な条件」を要素分解する

型番固定で探すのではなく、内蔵/外付け、容量(500GB/1TB/2TB等)、規格(USB/NVMe)、速度、持ち運びの有無、保証期間に分解します。
「1TBの○○型番」が品切れでも、同条件を満たす別メーカー・別シリーズ(同等品)に目を向ければ選択肢は一気に広がります。

ACTION 02
実容量の棚卸しを行う(無駄な容量の排除)

冒頭のスマホ例のように、不要な一時ファイルや重複データが容量を圧迫しているケースはPCでも頻発します。実用的な必要容量を正しく把握した上で1TB、2TB等の適切なスペックを選定します。

ACTION 03
一般ECサイトの検索結果だけで判断しない

Amazonや量販ネット通販で見えているのは一般流通のほんの一部です。法人モデル、業務用型番、メーカー・卸段階での在庫ルートは別に存在します。「ネットで在庫なし」でも別の法人流通で確保できる事例は多々あります。

ACTION 04
台数がある場合は早めに在庫・納期を確保する

10台、20台、50台といった法人・一括導入では、PC本体の納期調整も絡みます。必要直前になってから探すのではなく、更新時期と数量が決まった段階で早期に打診することが不可欠です。

ACTION 05
保存だけでなくバックアップ体制まで設計する

IPAも2026年改定で情報セキュリティ対策に「バックアップを取ろう!」を新設しました。ランサムウェアやBCP対策として、PC本体、外付けSSD、NAS、クラウドを含めた全体データ保護を考えます。

まとめ|SSDが高い今こそ「探し方」を変えてみる

データは増え続けます。写真、動画、書類、研究データ、バックアップが不要になることはありません。
一方で、受け皿であるSSDは高騰し、供給もタイトです。

だからといって「高いから諦める」必要はありません。
必要な容量と用途を整理し、別メーカー・別シリーズまで候補を広げ、法人流通在庫を確認する。相場が大きく動く現在、「どう探すか」という調達アプローチそのものの価値が高まっています。

SSD・PC周辺機器の調達、伊藤サプライにご相談ください
伊藤サプライでは、PC本体はもちろん、SSD、HDD、モニター等のPC周辺機器を幅広く取り扱っています。当社はお客さまに対して単に特定型番を販売するだけではありません。
◆ 1TBポータブルSSDを複数台探している
◆ 今使っているSSDが高騰・品切れのため代替できる同等品を探したい
◆ 法人利用のため価格だけでなく保証期間や信頼性も重視したい
◆ 仕様書条件を満たす製品を予算内で手配したいという「型番が決まっていない段階」からサポートいたします。法人向け商材、後継・代替品、卸ルートの在庫を精査し、最適なご提案を行います。

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