Web会議は「映像」より「音」が大事?
Web会議の環境を整えようとすると、どうしても目につくのは「映像」です。大型モニター、4K対応のWebカメラ、電子黒板――。伊藤サプライでも、こうした製品をご相談いただく機会が増えています。
ただ、日々Web会議をしていて、最近少し気になることがあります。
「実は、映像より音の方が重要なのでは?」
今回はそんなことを考えてみます。
1.カメラOFFは、もう珍しくない
最近、Web会議でカメラをOFFにしている人が増えたように感じませんか。私たちのような少し上の世代からすると、最初は「会議なのに顔を映さなくていいの?」と多少戸惑うところもありました。
ところが調べてみると、これは単なる感覚でもないようです。
- 「基本はカメラOFF、時々ON」: 42.5%
- 「常にOFF」: 19.6%
6割を超える人が、基本的にはカメラOFFという結果でした。もちろん、初対面の商談や面接など、表情を見ることが大切な場面もあります。ただ、Web会議は「常に顔を映すもの」から、必要なときに映像を使うものへ変わってきているのかもしれません。

2.そもそも会議中、何を見ていますか?
さらに、会議が始まってPowerPointやExcel、PDFが共有されれば、画面の大部分を占めるのは「人」ではなく「資料」です。
つまり多くのWeb会議では、資料を見て、説明する人の声を聞く。これが実態ではないでしょうか。
さらに最近は生成AIもあります。私たちもGensparkなどを使いますが、PowerPoint資料がかなりの水準まで作れるようになったことには驚かされます。資料の構成を考え、文章を整理し、レイアウトまで整える。もちろん最後に判断するのは人間ですが、以前は作成者のスキルによって大きな差が出ていた「資料をきれいにまとめる」という部分は、AIによって少しずつ均一化していくのかもしれません。
3.すると、俄然重要になるのが「音」
カメラをOFFにすることが珍しくなくなった。画面で見ているのは、人物より資料であることが多い。そして資料も、AIによって一定水準まで作れるようになってきた。
そう考えると、逆に重要性が増してくるものがあります。その場で交わされる「音」です。
資料は事前に直せます。映像は必要なければOFFにもできます。しかし、
- 「すみません、もう一度お願いします」
- 「少し声が遠いです」
- 「こちらの声、聞こえていますか?」
これが続けば、会議そのものが止まります。どれほどきれいな資料をAIが作ってくれても、説明する人の声が聞き取れなければ意味がありません。
しかも音声は厄介です。カメラなら自分がどう映っているか確認できますが、自分の声が相手側でどう聞こえているかは、自分には分かりません。同じ会議室では普通に会話できていても、Web会議の向こう側では「奥の人だけ聞こえない」「反響して聞き取りづらい」ということもあります。

4.会議室を「音」から考えてみる
これまで会議室づくりというと、「モニターを何インチにするか」「カメラをどこに置くか」といった目に見える設備から考えることが多かったように思います。
でも、Web会議が日常になり、AIで資料作成まで変わり始めた今だからこそ、「この部屋にいる全員の声が、相手にきちんと届いているか」を考えてみてもよいのではないでしょうか。
1人で参加するWeb会議と、4人、6人、10人が集まる会議では、必要な音声環境も違います。
次回は、会議室で使う「スピーカーフォン」を実際の製品を見ながら考えてみたいと思います。その次は、個人でWeb会議に参加するときの「ヘッドセット」。しばらく伊藤サプライでも、会議室を「音」から考えてみます。
Web会議・会議室音響設備のご相談
「会議室の奥の声が届かない」「人数に合ったスピーカーフォンを選定したい」など、オフィス音響・IT設備のご相談はお気軽にお問い合わせください。
※製品の選定やご予算に合わせた構成案のご提案も承っております。